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狭心症とは?心筋梗塞との違い
狭心症は心臓の筋肉(心筋)に酸素を供給する血管が狭くなる心臓の病気です。この血管は冠動動(かんどうみゃく)と呼ばれ、心臓をとりまくように分布しています。冠動脈が完全に詰まって血流が途絶える心筋梗塞とは異なり、狭心症で心筋にダメージは残りません。狭心症の多くは数分で症状が自然に治まりますが、放置すると不安定狭心症や心筋梗塞など非常に危険な状態になる場合もあるため、必ず医療機関を受診してください。
狭心症の症状
狭心症になると心筋が酸素不足になるためにさまざまな症状が現れます。代表的な症状は胸の前面に出現する胸痛です。ズキズキあるいはチクチクした痛みというよりは、絞扼感(こうやくかん)や圧迫感、さらには灼熱感(しゃくねつかん)と表現されることが少なくありません。
具体的には「胸が締め付けられる」、「大きな重いものが胸の上に乗っている様な感じがする」、「胸がカッと熱くなる」といった具合です。
ただし症状の感じ方は個人差が大きいことに注意してください。それほど強い症状ではなくて違和感程度の場合や、無症候性心筋虚血(むしょうこうせいしんきんきょけつ)と呼ばれる全く無症状の場合もあるのです。
また症状は胸に出るとは限りません。みぞおちや肩、顎、歯やのどが痛いと感じる方もいます。このように胸に症状が出ない場合、狭心症の診断が遅れがちになるために注意しましょう。
狭心症の2つのタイプ
狭心症は労作性狭心症(ろうさせいきょうしんしょう)と冠攣縮性狭心症(かんれんしゅくせいきょうしんしょう)の2つのタイプに分類され、多いのは労作性狭心症です。いずれも狭心症の症状は共通しています。
労作性狭心症
体を動かすと症状が起こり安静にすると自然に治まるタイプで、動脈硬化により冠動脈が狭くなる冠動脈狭窄を生じるために起こります。したがって糖尿病や脂質異常症、高血圧など動脈硬化の危険因子がある方や喫煙者は特に注意してください。
体動時には安静時よりも心臓にたくさんの血流が必要になるのですが、狭くなった冠動脈では十分に血流を供給できないために狭心症の症状が現れます。具体的には「階段を登ると胸が締め付けられる」、「重いものを持つと胸が圧迫される」などです。
冠攣縮性狭心症
冠攣縮性狭心症は冠動脈が痙攣するために縮んで狭くなる病気です。夜間就寝中や朝方にかけて安静にしている時に症状が出るために安静時狭心症と呼ばれる場合もあります。
狭心症の検査方法
狭心症かどうか判断するための主な検査は以下の通りです。
- 問診
- 心電図検査
- 心エコー検査
- 運動負荷試験
- ホルター心電計
- 血液検査
- 冠動脈造影検査
- 冠動脈CT検査
- 心筋シンチグラム検査
詳細は医師へ相談ください。