慢性心不全

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慢性心不全とは

慢性心不全とは

心不全は狭心症や心筋梗塞、心臓弁膜症、不整脈、肺高血圧症などが原因となる病気で、心臓のポンプ機能が低下する状態です。年齢とともに心不全を患う方が増加するために現在わが国では心不全、特に慢性心不全患者さんの数が急増し大きな問題となっています。ぜひ心不全の知識を深めてください。

原因に関わらず心不全は急性心不全と慢性心不全に分けることができます。急性心不全は安定していた状態から急に悪くなる心不全で、急性心筋梗塞(詳細は「急性心筋梗塞」の項を参照してください)に伴う心不全が代表的です。急に症状が出現するので見過ごされることはほとんどありません。

一方の慢性心不全は症状がそれなりに安定している状態です。しかし安心はできません。あくまでも「症状がそれなりに安定している」状態ですから、未治療のままで放置していると次第に心不全はもちろん、全身の状態も悪化して活動が制限されたり、寿命が短くなったりします。

慢性心不全も急性心不全と同様に早めの治療開始が大切ですが、特に高齢の慢性心不全患者さんは心不全の症状を年齢のせいにして治療が遅れがちになるので注意してください。

慢性心不全の症状

心臓のポンプ機能が低下して血液を十分に送り出すことができなくなると、疲労感、だるさ、動悸、血圧が低くなるなどの症状を自覚するようになります。しかし慢性心不全の場合は気づくのが遅れる場合が多いです。

また心不全では心臓の左側か右側かで症状が異なります。心臓には左心房、左心室、右心房、右心室の合計4つの部屋があり、左心室は肺から流れてきた酸素を多く含んだ血液を全身に送り出し、右心室は全身から流れきた二酸化炭素を多く含有する血液を肺に送り出しています。

そのため左心室の働きが落ちる左心不全と右心室の機能が低下する右心不全とでは症状が異なります。

左心不全で心臓から全身に送り出す血液の量が減ると、心臓の上流にある肺で血液が停滞します。その結果、体を動かすと息苦しい、息苦しくて横になることができず座ると少し楽になるなどの症状が出ます。また夜間就寝中に息苦しさで目が覚める場合もあります。

一方の右心不全では心臓の上流に位置する全身に血液が停滞してむくみを生じます。顔やまぶた、そして足のむくみが典型的です。

ただし慢性心不全の症状は多く、個人差が大きいため、左心不全と右心不全の両方を患う場合も少なくありません。さらに他の病気と共通する症状も多いために、上記の症状がある場合でも、必ずしも慢性心不全であるとは言えないので注意してください。

慢性心不全における心臓リハビリテーションの重要性

慢性心不全における心臓リハビリテーションの重要性

慢性心不全になってポンプ機能が落ちた心臓は、過度な運動や強い動作に耐えることができません。そのため心不全の重症度に応じた運動制限が必要になります。

ところがあまりにも過度な運動制限は逆効果であり、個々の心不全患者さんに見合った最適な活動をした方が良いことがわかってきました。心臓リハビリテーションは近年注目されている治療法で、心不全患者さん一人一人に応じた最適な運動メニューを提供することで、安全に体の活動度をアップさせることができます。

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