心臓リハビリテーションは科学的評価に基づいた運動療法

心臓リハビリテーションでは自分で行う運動とは違って、専門のリハビリテーションスタッフが患者さんに付き添い、心拍数や血圧などを測定しながら運動を行います。客観的な数値に基づいて、事前に設定した望ましい運動強度になるように強度を調整しているのです。適切な運動強度は、自分で行う運動で感じるような「今日は頑張った」、あるいは「ちょっと軽かった」などの体感だけでは決めることができません。

自分で行う運動は体を動かしている

同じ「運動」であっても、ヨガやストレッチなど自分で行う運動と心臓リハビリテーションの運動は同じではありません。自分で行う運動の多くは体を動かす運動です。それに対して心臓リハビリテーションは上記のように心拍数や血圧をモニターしながら心臓を動かす運動なのです。実際の患者様で、自分で行う運動をしていた方が心臓リハビリテーションを行うと全然違うとおっしゃっていたケースもあります。

心臓リハビリテーションは運動管理だけではない

基本的には医師の指示に基づき心臓リハビリテーションの有無が決まります。心臓リハビリテーションの有無については、日頃の体調管理や血液検査などのデータ管理を観察している医師による判断です。そのうえで心臓リハビリテーションが始まると、運動管理はもちろん、薬や食事など生活領域まで各種専門家がサポートしていくのです。網羅的に管理できるようになるからこそ、数ヶ月で活動レベルを取り戻すことができるのです。