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お悩み・症状
ここでは心臓の病気や循環器疾患で生じる主な症状をご紹介しますが、以下の2点にご注意ください。
注意点1
該当する症状があっても必ず心臓の病気であるとは言えません。
ただし当院で精査して心臓・循環器以外の原因が判明した場合であっても可能な範囲でできるだけ当院で治療しますし、必要な場合には専門医や専門施設に紹介いたします。ですから該当する症状がある方はお気軽に受診してください。
注意点2
症状に気づいていない方や加齢のせいにしている方が珍しくありません。
自分でも意識せずに外出を控えている方や階段の上り下りを避けている場合などです。特に健診を受けていない方や一人暮らしの場合は、症状に気づくのが遅くなりがちなので注意しましょう。
動悸がする、ドキドキする
不整脈、狭心症、心筋梗塞、慢性心不全で動悸がする場合があります。体動時にのみ生じる場合や就寝中や安静時など誘引なしに起こる場合などさまざまなパターンがあります。
ただし不整脈、狭心症、心筋梗塞、慢性心不全を患っている方に必ず動悸が出現するとは限りません。
息切れ
慢性心不全や肺高血圧症を患うと息切れを自覚しますが、自覚がない場合も多いです。病気の初期段階では階段や坂道を登るなど体を動かす際だけに自覚していたのが、重症化するにつれて安静時にも息が切れるようになります。
息切れは慢性閉塞性肺疾患(COPD)や細菌性肺炎、間質性肺炎などの肺疾患でもしばしば生じる点や、タバコや加齢による変化だと誤解して病気の発見が遅れないように注意しましょう。
胸の痛み
急性心筋梗塞や狭心症が胸の痛みを起こす原因として有名ですが、実は痛みがない急性心筋梗塞や歯やのどなど胸以外の場所が痛くなる急性心筋梗塞もあります。
急性心筋梗塞を初めとして胸痛を生じる疾患は重篤な病気が多いです。特に急性心筋梗塞、大動脈解離、肺塞栓症、緊張性気胸、食道破裂の5疾患は生命に関わる場合があるために「5 killer chest pain」とも呼ばれます。
また肋間神経痛や肺炎、逆流性食道炎など心臓以外の病気も胸痛の原因になるので注意しましょう。
足のむくみ
慢性心不全になると足がむくむ場合があります。
ただし足がむくむ原因は慢性心不全だけではありません。下記のようにさまざまな病気で足のむくみを生じますし、同時に複数の疾患をお持ちの患者さんも見られます。
足のむくみを生じる代表的な病気
- 慢性心不全
- 腎疾患(腎不全やネフローゼ症候群など)
- 肝疾患(肝不全や肝硬変など)
- 甲状腺機能低下症(橋本病:慢性甲状腺炎が代表的)
- 下肢静脈瘤
- 深部静脈血栓症
- 低栄養
だるさ・疲れやすさ
慢性心不全や肺高血圧症によるだるさ(倦怠感)の自覚や、疲れやすさ(易疲労感)を感じる場合があります。
慢性心不全や肺高血圧症以外でも非常にたくさんの原因でだるさを生じますが、動悸や胸痛に比べると倦怠感や易疲労感を自覚した方の医療機関受診は遅くなる傾向があるので注意してください。
手足の冷感
血流障害を生じる末梢動脈疾患(PAD)では手足が冷たくなる場合があります。特に手足の冷感だけでなく皮膚の赤みが減って青白くなっている場合は要注意です。
末梢動脈疾患(PAD)以外の病気でも手足の冷感を生じますが、女性に多い足の冷感については原因がはっきりしない場合も多いです。
手足の冷感を生じる代表的な病気
- 末梢動脈疾患(PAD)
- 膠原病(こうげんびょう)
- 甲状腺機能低下症
- 自律神経失調症
気を失う(失神)
気を失う、すなわち気絶は医学用語では失神と表現されます。失神は脳血流の一時的な低下が原因で不整脈や心臓弁膜症の1つである大動脈弁狭窄症(だいどうみゃくべんきょうさくしょう)で起こり、これらの病気で失神を生じた場合、速やかに治療する必要があります。
不整脈や大動脈弁狭窄症以外でも首(頸部)の動脈や頭の中を流れる動脈が狭くなった場合や自律神経失調症などでも失神が起こります。
失神の原因によっては生命に関わる場合、自動車の運転が危険な場合があります。短時間で意識が戻るからといって放置せずに必ず医療機関を受診してください。
気を失う代表的な病気
- 不整脈
- 心臓弁膜症(大動脈弁狭窄症)
- 頸動脈疾患
- 脳動脈疾患
- 自律神経失調症
- 起立性低血圧